夫が軽度のうつになった話(概要)

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こんにちは。ころんちょです。
今回は、「軽度のうつ」と診断された夫のメンタル問題について書き残します。

夫の性格について簡単にまとめると、
・真面目で一途
・曲がったことが許せない、正義感が強い
・情緒的
といった性格で、基本的には家族を愛する優しいパパです。

家族に対しては、毎日「大好きだよ」と言葉にしてくれたり、
子どもたちのやんちゃな遊びにも付き合ったり。
長男がまだ小さく、保育園に通う前までは、プレ幼稚園に付き添ったり、
公園でお友達のママさんたちと子どもの情報交換をしたりするほど、育児にも積極的でした。

そんな夫に少し異変が起き始めたのは、末っ子が生まれる1年ほど前のことです。

当時、夫はリストラに遭って転職をして、新しい仕事に慣れてきた頃。
家族は大黒柱の転職に伴って、引っ越しをして落ち着き始めたところでした。
長男は5歳、次男は3歳。
子どもたちは保育園に通い、私はフルタイムで働いていました。

夫に起きた異変は、
・すぐにカッとなり、怒りを抑えられない
・夕方になると身体が動かず、うずくまってしまう
・動悸がする
・仕事に行くのが嫌になった

と、いうもの。初めは疲れだと思っていました。
私自身も日々の育児で自分の時間が無い中、イライラすることはしょっちゅうです。
なので、「夫も育児にきちんと参加しているからイライラしてるんだ」と思ったのです。

しかし、夫の状況はどんどん悪化していきました。
好きなものを飲んだり食べたり、ひとりで出かける時間をつくったり、
スマホのゲームを楽しんだり…
いわゆる「育児で疲れているママにひとりランチの時間を」的な対応をしましたが、
全く効果はありませんでした。

しばらくして私がつわりで傷病休暇に入った頃、夫の行動はエスカレート。
イライラがピークに達すると、子どもたちを怒鳴りつけ、壁を殴って穴を開けるようになりました。
子どもたちはすっかり怯えてしまい、「ママがいい」と私について回り、
「怒りが抑えられない。家族に手を出しそうで怖い」と、夫本人も落ち込んでいる様子。
夫に対し、いくらリフレッシュの時間を作ったところで、
「結局は根本的な解決になっていない」感が強くありました。

それでも、周囲の人に聞いたり、情報収集をして試行錯誤を繰り返し、
「発達障害かも」「うつかも」と、毎晩インターネットで検索していました。

末っ子が生まれても夫は落ち着くどころかイライラが増幅。
3人目の赤ちゃんで対応には慣れているはずなのに、泣かれると壁を殴ってしまいました。
末っ子を布団に置いて「俺はおかしい」と、絶望的な表情で座り込む夫の姿は忘れられません。

あるとき、身内が発達障害で、自身もうつの経験がある、という人に話を聞く機会がありました。
その方から聞いたのは「出世を考えるなら病院へは行かないほうがいい」というアドバイス。
精神病という診断がつくと、日本の社会では評価が落ちる傾向があるとのことでした。
わが家は家族も増えて、お金はこれからどんどん必要になります。
私も正直なところ、夫には出世してたくさん稼いでほしい、というのが本心でした。

しかし、私は夫に精神科の受診を提案しました。
もう出世とかお金以前に、家庭崩壊しては元も子もないと思ったのです。

夫は自分の異変をはっきり認識していたこともあり、説得をすると病院へ行くことを受け入れました。
精神科は新規の受付を停止していたり、予約が一杯でとれないというクリニックも多かったです。
そんな中、運良く近くの大きい病院が予約無しで受け付けていたので、
事前に電話で詳細を確認してから受診をしました。

病院を調べたり、電話で連絡をするのは私が行いました。
夫はこの頃になるとイレギュラーな対応をすることができなくなっていたからです。

病院も初診は付き添いました。
私たちに当たってくださったソーシャルワーカーや医師、
看護師、事務の方々は親切でしたが、人間なので相性というものがあります。
もし夫が一人で病院へ行って、どこかのタイミングで「嫌な人」と感じてしまったら、
受診することなくキレて帰ってくることもあり得ました。
「人前でキレることの防止」と、「とにかく一度受診すること」をやり遂げるため、
私は診察室以外では夫の前面に立って動きました。

受診の結果、夫は「軽度のうつ」と診断されました。
処方されたのは軽い「抗うつ薬」と「睡眠導入薬」。
まずは2週間飲んで様子を見ましょう、とのことでした。

処方どおりに薬を飲み続け、しっかり睡眠を取り、
私も夫に負担がかからないように意識しながら生活した結果、
薬を飲みきるくらいで初めの変化を感じました。

子どもが癇癪を起こしても、夫がキレずに対応したのです。
「あぁ、嫌だったんだねぇ。パパが抱っこしようか」と
子どもに寄り添う言葉をかけ、表情もとても穏やか。私は驚きました。
びっくりというより、感動に近かったかもしれません。

夫は今も薬を飲み続けていますが、受診前よりも確実に穏やかになっています。
さらには、仕事もスキルアップしたようで、
「仕事に行きたくない」という言葉が消えました。

精神科を受診することについては、抵抗がなかったわけではありません。
受診しなくて済むならそのほうが良かったと思います。
しかし、私たちの場合は、思い切って受診することで良い方向に向かいました。
病院の方々には感謝しているし、受診しようと決めた夫にも感謝しています。



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